お口の中にも「がん」ができることがあります。
皆様は、「口腔がん」についてご存じでしょうか?
我々の体のなかで、日々がん細胞が現れています。
そのがん細胞は、ご自身の免疫システムによって通常は排除されます。
しかし、免疫機能の低下や何らかの原因によりがん細胞が排除されずに増殖してしまうことがあります。
通常の細胞の増殖スピードよりもはるかに速いスピードでがん細胞は増殖していきます。
体調の変化が出たときには、かなり進行していることもあるのです。
口腔内は、ほとんどが粘膜で覆われています。
実は、口腔内の粘膜にがん細胞が発現することがあるのです。
2017年がん罹患数・死亡数
部位 | 罹患数 | 死亡数 | 死亡率 |
大腸 | 153,193 | 50,681 | 33% |
胃 | 129,476 | 45,226 | 34% |
肺 | 124,510 | 74,120 | 59% |
乳房(女性) | 92,253 | 14,285 | 15% |
前立腺 | 91,215 | 12,013 | 13% |
直腸 | 51,242 | 15,332 | 29% |
膵臓 | 40,981 | 34,224 | 83% |
肝臓 | 39,401 | 27,114 | 68% |
悪性リンパ腫 | 34,571 | 12,473 | 36% |
子宮 | 28,183 | 6,611 | 23% |
食道 | 25,438 | 11,568 | 45% |
皮膚 | 23,723 | 1,583 | 6% |
膀胱 | 23,039 | 6,026 | 26% |
胆のう・胆管 | 22,664 | 18,179 | 80% |
口腔・咽頭 | 22,034 | 7,454 | 34% |
甲状腺 | 18,090 | 1,773 | 9% |
白血病 | 13,820 | 8,570 | 62% |
卵巣 | 13,346 | 4,745 | 35% |
多発性骨髄腫 | 7,880 | 4,397 | 55% |
脳・中枢神経 | 5,778 | 2,661 | 46% |
喉頭 | 5,247 | 879 | 16% |
直接見ることができる「がん」の比較
皮膚がんの死亡率
6%
口腔・咽頭がんの死亡率
34%
皮膚がんに比べ、口腔・咽頭がんはおよそ5倍以上の死亡率です。
同じように直接目で見えるがんとして比較しやすいと思います。
口腔内の粘膜は、様々な刺激を受けています。
例えば、熱い食べ物、冷たい飲み物、辛い食べ物、尖った食べ物、硬い食べ物など
頬を咬むなどの細かい傷
常に湿った状態から、乾燥した状態
合わない入れ歯によってできる傷
虫歯になった尖った歯による傷
例を挙げればきりがありませんが、このような様々な環境で粘膜は傷付けられ、再生修復を繰り返しているのです。
この再生修復の過程で、生体免疫システムにより排除できずにがん細胞が増殖してしまう可能性があります。
一般的な歯科医院で、口腔がんの患者様に遭遇する可能性はそれほど多くはないというのが我々歯科医師にあるイメージです。
しかし、口腔内でがんの状態はさまざまな様相を呈します。
通常の口内炎の様な症状も、治るべき期間を経過しても症状改善が見られず粘膜塗布の薬を塗り続けているような場合、口腔がんの前兆とも考えられます。
その際、肉眼による視診や触診のみならず特殊な光を当てる検査装置を併用することでより高度な所見を得ることできます。
当院では、「オーラルナビシステム」という口腔がん撲滅委員会(東京歯科大学の口腔がん専門医)との画像診断システムにより連携をしております。
口腔がん専門医による診査を行うことで、一般的な診療所では得られない高度な診察が可能になります。
また、早期発見・早期治療に大きく寄与できる素晴らしいシステムであります。
検査時間は、数分程度。麻酔や痛みの伴う手技はありません。また、VELscopeVXを使用した場合は、すすぎや染色が不要になり検査後の不快感もありません。
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ご予約の際に、「口腔がん検診を希望」とお伝えください。
VELscopeVXのご案内



・口腔内蛍光観察装置とは
口腔内を観察する蛍光観察装置
・口腔粘膜観察への応用
口腔粘膜異常の観察:青色光を照射してモニターに表示(がんと前がん、ウイルス、真菌、細菌感染、扁平上皮乳頭腫など)
・蛍光観察の原理
緑色蛍光の発生原理
健康な生体粘膜では、補酵素であるFlavin Adenine Dinucleotide(FAD)やNicotinamide Adenine Dinucleotide(NADH)、間質に存在するCollagen Cross Link が青色励起光に対して、緑色の蛍光を発光する。
・蛍光ロス原理(FVL)
がんまたは前がん病変では、生体粘膜内に存在するこれらの発光源が減少する。
組織(上皮)が肥厚した場合、励起光および蛍光がより減衰を受け、蛍光は減少する。
この生体現象を利用して、がんまたは前がん病変あるいは、炎症等の口腔粘膜疾患において緑色蛍光減少(蛍光ロス=Fluorescence Visualization Loss)として観察できる。
カナダのLEDdental社が開発し、日本では2015年3月に医療機器として届出。世界23ヵ国で13,000名以上の医師が使用しており2,500万件以上の実績を誇る。カナダのLEDdental社が開発し、日本では2015年3月に医療機器として届出。世界23ヵ国で13,000名以上の医師が使用しており2,500万件以上の実績を誇る。
WHOが「革新的な装置」であることを認める(2010年6月)
米国の歯科雑誌「Dental town」が「Townie choice award 2017」に選出
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