
噛む力と記憶・集中力のつながり|噛む機能を脳の働きから整理する
「会議の後半になると、集中が切れている」
「人の名前が、すっと出てこないことが増えた」――。
年齢のせい、疲れのせい ― そう片づけてしまいがちです。
けれど、その背景に「噛む」という日常の動作が関わっているかもしれない、
と言われたら、どう感じるでしょうか。
あまり知られていないことですが、噛む力と、記憶や集中力の働きには、
つながりがある可能性が研究で示唆されています。
この記事では、群馬県太田市の大川歯科医院 / RESTLUXE DENTARIA の視点から、
噛む力と記憶・集中力のつながり、そしてそれが「噛む機能」とどう関わるのかを整理します。

噛む力は、なぜ記憶や集中力に関わるのか
噛むという動作と、頭の働き。
一見、遠いもの同士に見えます。
しかし、いくつかの経路でつながっている可能性が考えられています。
噛む刺激と、脳の活動
噛むとき、あごの筋肉やその周囲から、脳へと信号が送られます。
この刺激が、記憶や注意に関わる脳の領域の活動に関わっている可能性が、
研究で指摘されています。
噛むという反復運動が、脳に対する穏やかな刺激として働いている ―
そう考えられています。
噛む力の低下と、刺激の減少
ここで重要なのは、噛む「力」です。
歯を失ったり、噛み合わせが崩れたりして噛む力が低下すると、
噛むことで脳に送られる刺激も、それに伴って減っていく可能性があります。
つまり、噛む力の低下は、
脳への刺激という観点からも、見過ごせない変化だと考えられています。
ただし、これは研究が進められている途上の分野です。
「噛む力を鍛えれば記憶力が上がる」と断定できる段階ではありません。
分かってきているのは、噛む力と脳の働きが、無関係ではないらしい
ということです。
その入口は、噛む機能 ― つまり口腔の状態にあります
噛む力は、気合いや意志で決まるものではありません。
歯がそろい、その歯がしっかり噛み合い、左右のバランスが取れている ―
この口腔の状態が、噛む力を支えています。
歯を失えば、噛む力は落ちます。
噛み合わせが崩れれば、力をうまく伝えられません。
片側でしか噛めなければ、噛む力は偏ります。
記憶や集中力との関わりを考えるとき、その出発点にあるのは、
噛む力 ― すなわち、口腔の状態です。
口腔の状態が変われば、噛む力が変わり、
脳に届く刺激も変わっていく可能性があります。
これは「噛む機能」が失われていく話でもあります
ここまでの話は、一般的な健康情報として読み流せるものではありません。
噛む力の低下は、「噛む機能」が少しずつ失われていく過程です。
そして、その低下はゆっくり進むため、自分では気づきにくいものです。
「集中が続かない」「名前が出てこない」といった変化を、
私たちは年齢や疲れのせいにしがちです。
しかしその一部に、噛む機能の低下が関わっている可能性があるなら ―
それは、確認してみる価値のあることです。
噛む機能がいまどの段階にあるかは、
噛む力、歯の状態、歯周組織、噛み合わせ、これまでの治療の経過 ―
これらを実際に評価してはじめて分かります。
一般論ではなく、ご自身の噛む機能を診ること。
それが、記憶・集中力との関わりを自分の問題として考える出発点になります。
失われた噛む力は、再建によって取り戻せます
噛む力が低下していたとしても、それは受け入れるしかないものではありません。
失った歯を補い、噛み合わせを整え、口腔全体の構造を立て直すことで、
噛む力を取り戻していく ― これを口腔の再建と捉えています。
大川歯科医院 / RESTLUXE DENTARIA では、噛む力を、
その場の修理ではなく、長期で機能させる対象として捉えています。
- 診断の精度 ― CT、咬合分析、骨と周囲組織の評価を含めた全顎的診断
- 構造の整え直し ― 咬合、歯列、力学バランスを含めた治療設計
- 長期安定の設計 ― 治療後10年・20年を見据えたメンテナンス体制
噛む力を取り戻す手段はいくつかあり、
失った歯の数や骨の状態によって、適した方法は異なります。
大切なのは、噛む力を、口腔全体の長期的な安定のなかで設計し直すことです。
派手な治療ではなく、構造から整え、長期で機能させる
― それが私達、医療法人晴和会の考え方です。
噛む機能と認知機能・健康寿命のつながりは噛むことと認知機能・健康寿命でも整理しています。
あわせて読みたい ― 口と全身をめぐる記事
口と体のつながりを、別の切り口から整理した記事です。
セルフチェック ― 噛む力について、いちど立ち止まって考えるために
治療を考える前に、まず現状を整理することができます。
次の項目に、当てはまるものがないか確認してみてください。
- 会議や作業の後半で、集中が切れやすくなったと感じる
- 硬いもの、噛みごたえのあるものを避けるようになった
- 左右どちらか片側だけで噛む癖がある
- 歯を失ったまま、補わずにしている部分がある
- 噛むときに、以前ほど力が入らないと感じる
- 他院での治療方針に、迷いや疑問がある
3つ以上当てはまる場合、それは単独の歯の問題ではなく、
噛む力・咬合・口腔全体の状態を含めた評価が必要な状態かもしれません。
このチェックは、何かを決めるためのものではありません。
ご自身の現在地を、静かに確認するための目安としてお使いください。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 噛む力が弱いと、記憶力や集中力は本当に下がるのですか?
A. 噛む力と記憶・集中力の関係は、研究が進められている途上の分野です。
「噛む力が弱いと記憶力が下がる」と断定はできません。分かってきているのは、噛む力と脳の働きが無関係ではないらしい、ということです。
Q2. 集中力の低下は、年齢や疲れのせいではないのですか?
A. 年齢や疲れも要因になります。それだけが理由とは限らない、ということです。
集中力の低下の背景に噛む機能の低下が関わっている可能性もあるため、要因の一つとして噛む力を視野に入れる意味があります。
Q3. 噛む力は、自分で分かりますか?
A. 噛む力の低下はゆっくり進むため、自分では気づきにくいものです。
「硬いものを避けるようになった」などがサインになります。正確には、噛む力や噛み合わせの診査によって把握できます。
Q4. 噛む力は、鍛えれば戻りますか?
A. 噛む力の低下が歯の欠損や噛み合わせの崩れによる場合、鍛えるだけでは戻りません。
失った歯を補い、噛み合わせを整えることで、噛む力を取り戻せる場合があります。まず原因を診ることが出発点です。
Q5. 相談すると、何をするのですか?
A. まず、現在の噛む力や口腔の状態を整理するところから始めます。
すぐに治療を決める場ではありません。いまどのような状態で、どのような選択肢があるのかを一緒に確認する時間です。
ご相談について ― 大川歯科医院からのご案内
噛む力と記憶・集中力について、すぐに決断する必要はありません。
この記事を読んで、ご自身の噛む力の現在地が気になった方は、
まず関連する記事で、もう少し具体的に整理することができます。
噛む機能と認知機能・健康寿命のつながりは噛むことと認知機能・健康寿命、
口腔と全身の健康のつながりは口腔の状態と全身の健康はどうつながるかで整理しています。
そのうえで、現在の状態を実際に確認したい方は、初回カウンセリングを承っています。
これは治療を決める場ではなく、
これからの10年・20年を見据えて、現在地を知るための時間です。
- 現在の噛む力・噛む機能の状態を確認したい方
- セカンドオピニオンをお求めの方
- 長期的な治療計画について整理したい方
群馬県太田市の大川歯科医院 / RESTLUXE DENTARIA では、初回カウンセリングを承っております。
お気軽にご相談ください。
RESTLUXE DENTARIAは太田駅徒歩圏に位置し、東京・首都圏からのアクセスも可能です。県外・遠方からのご相談、海外在住の患者様からのご相談も多くお受けしております。
📞 電話:0276-46-8750(平日9:00〜17:00)
🕐 24時間オンライン予約も受付中
監修者情報
監修: 大川 孝平
RESTLUXE DENTARIA 太田駅前歯科クリニック代表 / 医療法人晴和会 大川歯科医院 理事長
東京歯科大学 卒
所属: 医療法人 晴和会
専門領域:
インプラント再治療、全顎的治療計画、咬合再設計、自己血再生医療、骨造成、ザイゴマインプラント、オールオン4
診療スタンス:
部分的な修復ではなく、口腔全体を長期的に安定させる視点から、再生医療・咬合・全顎治療を組み合わせた診療に取り組んでいる。
主な経験:
- 他院で予後不良となったインプラント症例の再治療
- 再生医療を応用した難症例治療
- 全顎的咬合再構築
- 長期安定を目的とした補綴・咬合管理
主な所属・認定:
- IDIA アメリカインプラント学会 認定医・専門医・指導医
- 日本再生医療学会 正会員
- 日本口腔再生治療協会 理事
- JDA日本歯科医学振興機構 臨床歯科麻酔管理指導医
- 点滴療法研究会 高濃度ビタミンC点滴療法認定医
- JSOMオーソモレキュラー医学会 オーソモレキュラーニュートリションドクター
- LEI 国際レーザー学会 レーザー認定医




